【解凍のしかた】上手な冷凍肉の解凍方法
冷凍庫の性能が上がって、最近では家庭でも肉の急速冷凍ができるようになりました。
ところが、逆に解凍は難しいものです。
正しい解凍方法を知らないと、せっかく正しく冷凍した肉が台無しです。
こちらでお知らせします。
解凍しないでそのまま過熱
ステーキなどの場合は、解凍せず、冷凍のまま加熱すればOKです。
なべ物や、フライパンでの加熱調理など、ほとんどの時にこの方法でOK。
冷凍前に薄切りにしたり、使いやすいブロックの大きさにカットしてから冷凍するのでこの方法が使えます。
緩慢解凍(冷蔵庫解凍)
「緩慢解凍(かんまんかいとう)」とは、常温解凍、低温解凍、流水解凍などの解凍方法のことを言います。
冷凍肉を解凍する場合、お勧めなのは「冷凍庫解凍」です。
冷凍前に、塊のまま冷凍してしまい、カットしたり薄切りしないといけないときは、この方法を行います。
ゆっくり解凍するので、冷凍肉の劣化が少ないです。
欲を言えば、冷凍肉の温度+1℃~+3℃を維持できれば最高です。
これならドリップもほとんど出さずに品質を保ったまま解凍できます。
ただし、家庭でこの温度管理はとても難しいです。
そこで、冷蔵庫での自然解凍をお勧めします。
解凍の時は、冷凍庫から冷蔵庫に移して、ゆっくり解凍します。
解凍に要する時間は、肉の量や大きさで違いますが、おおよそ15時間~30時間で、ほとんど生肉の状態になります。
ただし、料理によっては、完全解凍(全解凍)ではなく、半解凍(指で押してみてやや中身が硬い状態)で調理する方がおいしい仕上がりになります。
この状態で有れば、ほとんどドリップが失われずに料理できます。
薄切りの場合も、完全解凍(全解凍)では、薄く切ることができません。
半解凍の状態で切る必要があるので、溶かし過ぎには注意です。
急速解凍(レンジ解凍)
最近は、どの家庭にも電子レンジで急速解凍が出来るようになってきました。
この方法は、急ぎ調理しないといけないときの解凍方法です。
必ずドリップが出るので、どうしても急ぎの時だけ使ってください。
解凍法は、まず、調理をする時に冷凍庫から出してきて、レンジの中に(中心からはずらして置く)、乗せて解凍を始めます。
調理直前に準備をしてください。
解凍が終わってから、実際に使うまでの間、常温になるので放置しないようにしてください。
ドリップが出るので、水分と栄養があり、菌が繁殖しやすい環境です。
加熱時間は、途中何度か肉の溶け具合を見ながら進めてください。
一度に長時間解凍するのではなく、小まめに様子を見た方が、加熱しすぎたりする失敗がないです。
大きい肉を解凍するときは、ムラができやすいので、キッチンペーパーとラップで包んで加熱することで熱が集中しなくて上手に解凍できます。
ワット数を下げて、アルミホイルで包む方法もありますが、火花が飛んだりして危ないこともあるので、あまりお勧めは出来ません。
市販の肉
スーパーの肉を買ったとき、ラベルに「解凍」と書かれていることがあります。
これは流通の過程で、一度冷凍された肉を解凍して販売していると言うことです。
発砲トレイの上にドリップが出ていることも多いです。
時間経過とともに鮮度が落ちていくばかりの肉です。
買ったら、すぐに持ち帰り、冷蔵庫に入れてください。
解凍肉を再度冷凍するのはお勧めできません。
食感などは益々悪くなり、味も風味も落ちてしまいます。
出来るだけ、その日に調理して食べてしまいましょう。