ヨーグルトの栄養は乳酸菌だけじゃなかった件

ヨーグルトと言うと、「乳酸菌」ですが、乳酸菌以外の栄養素も無視できないことをご存知ですか?

乳酸菌なら今やサプリメントがたくさんあります。

ところが、サプリメントでは得られないヨーグルトの良さがあるんです。

ヨーグルトに関する豆知識も含めお知らせします。

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ヨーグルトとは?

まずは、ヨーグルトとは何でしょう?

そこから見て行きます。

ヨーグルトとは、牛乳を乳酸菌が分解した食品です。

ブルガリアヨーグルトの賞味期限

 

牛乳よりも栄養素が多く、乳酸菌よりも栄養素が多く、牛乳と乳酸菌のイイトコドリがヨーグルトです。

 

 

  熱量(100g中)  62kcal
 タンパク質  3.4g
 脂質  3.0g
 炭水化物  5.3g
 ナトリウム  51mg
 カルシウム  109mg

 

カロリー

ヨーグルトの熱量、カロリーは100gで62kcalと言うことは、比較的少なめと言えるのではないでしょうか。

比較対象として適しているかどうかは分かりませんが、ラーメンは100g当たり436.2kcalあります。

ラーメンの14%しかカロリーが無いということです。

ヨーグルトの栄養

タンパク質

タンパク質は身体を作る上で不可欠な栄養素です。
筋肉や皮膚だけでなく、爪や髪、果ては細胞に至るまで人の身体には欠かせない栄養素です。
健康的な肌や髪などを保つ働きもあります。

 

タンパク質自体は牛乳にも含まれていますが、ヨーグルトは乳酸菌で分解されているので吸収率が良くなっています。
ヨーグルトに含まれているタンパク質は、乳酸菌の働きによってアミノ酸にまで分解されています。
そのアミノ酸量は牛乳の4倍にもなるのです。

ヨーグルトのタンパク質

脂質

脂肪と言ってもヨーグルトの場合は、「乳脂肪」が含まれます。
白米と比較すると6倍含まれていることになります。
「脂肪」を摂ると太ってしまいそうですが、ラーメンだと16g。ヨーグルトだと3g。
十分少ないと言えます。

 

カルシウム

カルシウムと言えば、骨を作るというイメージです。
それは合っているのですが、カルシウムは栄養として吸収されにくい成分です。
必要なだけのカルシウムを摂ろうとするとたくさんの量を食べなければなりません。
吸収されにくい栄養素なので、その吸収率を見てみると、小魚などの海産物は約30%緑黄色野菜などは約18%
乳製品ならば吸収率約50%とかなり効率がいいのです。

 

カルシウムには、血圧を下げる効果があります。
血液中のカルシウム濃度をコントロールしているのは副甲状腺ホルモン。
副甲状腺ホルモンが、カルシウム不足を感知すると、骨からカルシウムを溶け出させてしまいます。

 

骨からカルシウムが溶け出す期間が長いと、血液中のカルシウム濃度が高くなります。
すると、血管壁に余ったカルシウムがくっつき、血管を狭めてしまうのです。
また、血管を固くしていきます。これは、高血圧の原因となります。

ヨーグルトのカルシウム(乳酸カルシウム)は、牛乳のカルシウムより吸収効率が良いのです。
カルシウムを摂ると、高血圧の予防になるという訳です。
また、カルシウムはダイエットにも欠かせない物質です。
副甲状腺ホルモンが、カルシウム不足を感知すると、骨からカルシウムが溶け出すだけではなく、体に脂肪をため込もうとします。
ダイエットを成功させるためには十分なカルシウムの摂取は欠かせないのです。

 

カリウム

カリウムはむくみを予防したり血圧を下げる効果のある栄養素です。
体内のナトリウム濃度を下げ、体内の水分を排出してくれます。

 

塩分を摂ると血管中のナトリウムが増えます。これを汗や尿と一緒に体外に外出させてくれるのです。
高血圧予防の効果もあります。

 

カリウムには、腸の働きを良くする効果もあります。
腸のぜんどう運動を促し、排便を促します。
乳酸菌だけで摂取するよりも、乳酸菌とカリウムを一緒に摂取するほうが効率よく腸の機能を改善することができます。

カリウムを多く含む果物と言えばリンゴですが、ヨーグルトはリンゴの1.5倍のカリウムを含んでいます。

 

 

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乳酸菌とは

ヨーグルトを語る上で乳酸菌は絶対必要です。

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腸の中には「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌(ひよりみきん)」の3種類の細菌がいます。

 

善玉菌、悪玉菌と言ったら善玉菌は良い菌なのでいくらでも増えて良いように思えてしまい、悪玉菌は無くなった方がいいと思ってしまいます。
ところが、実際は善玉菌と悪玉菌はバランスよくいた方が良いのです。
善玉菌は、乳酸菌、ビフィズス菌、納豆菌、酵母菌、麹菌などがあります。
ヨーグルトに含まれているのは乳酸菌です。
ビタミンやホルモンの生成、消化吸収、脂質代謝、免疫の活性化、感染防御、腸のぜんどう運動などを促すなど多くの役割をしています。
簡単に言うと、人の健康維持や生命活動に必要な物質を作って外敵から守っている訳です。

 

悪玉菌は、大腸菌やクロストリジウムなどがあります。
腸内で有害物質を作り、腸壁の細胞を少しずつ傷つけていきます。
それが癌を引き起こしたり、肝臓を弱らせたりします。
また、悪玉菌は腸内をアルカリ性にするので、免疫機能を下げてしまいます。

 

この時、身体は善玉菌を増やして酸性を保つのが腸内のバランスがうまくとれます。
日和見菌は善玉菌、悪玉菌のどちらかが優勢になってバランスが悪くなった時、バランスを保ちます。
日ごろから善玉菌を優勢に保っておくのが腸内バランスを整える秘訣です。

 

ヨーグルトの嬉しい効果とは

ヨーグルトを日頃から摂取することでどんな効果が期待できるのかまとめてみましょう。

 

美肌効果

ヨーグルトにはビタミン類が豊富に含まれています。

肌を瑞々しく保ちます。

また、新陳代謝を高めるので、傷やシミを治し、きれいな肌にします。

 

ダイエット効果

排便効果があるので、お腹のポッコリを解消させます。

ヨーグルトは量の割にカロリーが少ないので満腹効果があります。

 

便秘解消

定期的にヨーグルトを摂取すると、腸内環境が良くなって、便通が良くなります。

 

免疫力向上

インフルエンザや風邪の予防効果があります。

免疫力の7割は意外にも腸が担っています。

NK細胞(ナチュラルキラー細胞)と言う、病原体となるものを発見すると攻撃して無力化し、体外に排出させる細胞です。

インフルエンザだけではなく、癌細胞などもやっつけることが分かっていて免疫力向上の面で注目されています。

免疫力向上はR1-ヨーグルトが有名になった

 

骨粗しょう症予防

人は加齢とともに骨の中からカルシウムが抜けていき、もろくなってしまいます。

ヨーグルトはカルシウムだけでなく、カルシウムを吸収しやすくするビタミンDも含まれているので、若い時からヨーグルトを食べることを習慣化させておくと骨粗しょう症を予防できます。

 

 

どれくらい摂ればいいのか

ヨーグルトが身体にいいのは分かりましたが、どのくらい摂取したらいいのでしょうか?

ヨーグルトは、1度に大量に摂取するのではなく、100g以上の量を定期的に摂取する方が健康に良いです。

 

いつ食べるのが効率的か

ヨーグルトは薬ではありませんので、いつ摂らなければならないというのはありません。

腸は夜中にもっとも活発に動くと言われています。

これに合わせると夜に食べることになります。

しかし、寝る前に食べるのはあまりお勧めとは言えません。

他の物を食べたいときに、他のカロリーが高い物を食べるくらいならば、ヨーグルトを食べた方が良いでしょう。

 

ヨーグルトの日

5月15日は、イリア・メチニコフがヨーグルトの乳酸菌が身体に良いことを発見してノーベル賞を受賞した日です。

イリア・メチニコフはロシア生まれの生物学者で世界にヨーグルトの素晴らしさを広めました。

 

その功績をたたえて、日本では明治が5月15日を「ヨーグルトの日」に定めています。

ヨーグルトの日

 

ヨーグルトの表面の水分

ヨーグルトを置いておくと、水分が分離してしまいます。

この水分は良くないものなのでしょうか?

とんでもないです。

この水分は「ホエー」「乳清」と呼ばれています。

ラクトフェリンや血清アルブミンなどの美肌作りに欠かせない良質のたんぱく質です。

ビタミンやミネラルなども含まれています。

ホエーは健康に良い

それだけ飲んでも美味しいものではありませんが、身体にはすごく良いのでヨーグルトと混ぜて食べてもいいですし、料理に使ったりしてもいいでしょう。

最近では健康食品などに使われています。

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