鍋の残り汁はどれくらい日持ちするのか|正しい保存方法と利用方法とは

2022年2月8日

鍋をすると、最後に残り汁がでます。

具材からダシやエキスが出ているであろう残り汁を捨てるのは本当にもったいない。

何とか活かすメニューがないか検討しました。

鍋の残り汁がどれくらい日持ちするのかと、正しい保存方法を知っておかないと勿体ないどころか、大変なことが起きることがわかりました。

併せてお知らせします。

 

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鍋の残り汁(スープ)とは

鍋料理をしたら、必ず汁(スープ)を使います。

具材を食べた後に残った汁のことを指します。

鍋の残り汁とは

通常は、うどん麺やちゃんぽん麺を入れたり、ご飯を入れておじやにしたりして食べきってしまうことがありますが、それでも残ってしまう場合があります。

そもそもお腹いっぱいで、うどん玉やちゃんぽん玉、おじやに到達できないときもあります。

 

この残り汁(スープ)はどれくらい日持ちするのか考えてみましょう。

また、保存方法について。

その上で、どんな料理に転用できるのかお知らせしたいと思います。

 

ちなみに、肉を焼いたり、煮たりした、残り汁もここでは「鍋の残り汁」として考えています。

鍋の煮汁も残り汁

 

鍋の残り汁(スープ)の賞味期限・消費期限

鍋の残り汁の日持ちを考えます。

要するに「賞味期限」「消費期限」です。

鍋の残り汁(スープ)は、調理から概ね5日以内に寿命を迎えるので「賞味期限(=美味しく食べられる期間)」ではなく「消費期限(=安全に食べられる期間)」となりそうです。

 

ただし、家庭で作ったものなどには賞味期限も、消費期限もありません。

消費者自身が、食べられる・食べられない、を見て判断します。

賞味期限、消費期限は、加工食品に表示が義務付けられたものとなります。

 

「どのくらい日持ちするか」で考えると1日~2日くらいまでだと言えます。

火を入れたら日持ちすると思われている方もおられますが、以下のような注意が必要です。

海鮮鍋の残り汁と賞味期限

 

鍋の残り汁の保存方法

鍋の残り汁は、常温保存せず、冷蔵か冷凍がお勧めです。

 

加熱しても食中毒になる

一般的な食中毒の原因となる、黄色ブドウ球菌やo-157などの菌の場合は、75℃以上で1分間以上加熱することでほぼ死滅します。

ただし、ウェルシュ菌など胞芽(ほうが)を作り、バリヤーのように熱から守る菌もあります。

 

加熱すると鍋内の酸素濃度が低くなるので、ウェルシュ菌としては条件が良くなります。

プロっぽく寸胴(ずんどう)で作ったスープなどは、酸素が欠乏しがちです。

 

胞芽を作ると、100℃で6時間加熱してもウェルシュ菌は死滅しないと言う実験結果もあります。

温度が冷めてくると、胞芽と言うバリヤーを開いて食中毒の原因となります。

潜伏期間は8時間から16時間くらいなので、夕ご飯に食べたら、翌日の朝か、昼ぐらいにはお腹が痛くなることになります。

 

ウェルシュ菌は、15℃以下で活動が弱まります。(停止ではありません。)

-15℃以下で増殖が停止します。

 

最適の保存方法とは

これを踏まえて、鍋のスープの残り汁は調理まで冷蔵庫で保管しましょう。

保管期間は1日~2日間程度です。

鍋をした翌日には調理して食べきってしまいましょう。

 

どうしても料理できない場合は、冷凍することで日持ちさせることができます。

冷凍すれば、実際は1年以上日持ちしますが、出来るだけ早めに使い切るのが基本です。

鍋の残り汁の保存は冷凍が最適

 

鍋の残り汁はどんな料理に使えるか

鍋の残り汁は、鶏肉などを使った場合チキンエキスと思いがちですが、市販のチキンエキスは10時間程度煮込んでいる物が多いです。

鍋で煮込んだくらいの時間では、十分なエキスが出ません。

そのため、鍋の残り汁だけではダシとしては不十分です。

 

 

元々鍋に昆布だしを使ったりしていれば、ダシとしては問題ないでしょう。

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かえし加えてラーメンスープ

昆布など魚介系の出汁と、鶏の動物系出汁が出ているのでダブルスープとして、「かえし」を入れてラーメンスープのように仕立てて、麺を入れればラーメン的に食べることができます。

「かえし」とは、醤油、砂糖、みりん、を入れます。

割合は、醤油10:砂糖1:みりん2です。

鍋の残り汁でラーメン

 

かえしは、通販やスーパーなどでも手に入ります。

味付けに自信がない場合は利用しましょう。

 

具が残っていたらそのままクリームシチュー

具が残っていたらシチューの元を入れて、そのままクリームシチューにする方法があります。

大き目な具はあらかじめ一度、鍋から出してカットして鍋に入れると食べやすいです。

仕上げに茹でたブロッコリーを入れるとシチューらしくなります。

鍋の残り汁でシチュー

 

鶏鍋の場合は茶わん蒸し

茶わん蒸しにするならば、少しダシを足した方が良いでしょう。

卵を入れて、塩を一つまみ入れ、味を調えたら蒸します。

鍋の残り汁で茶わん蒸し

 

定番のおじや雑炊

スープの量を調節して、ご飯を投入するればおじやや雑炊になります。

とろけるチーズを追加するとコクがあってヤミツキな味になります。

もちろん、溶き卵をかけまぜてもおいしい雑炊になります。

あまりに美味しいと鍋からやり直す必要があるので注意が必要です(笑)

鍋の残り汁で雑炊

 

みそ汁や豚汁

ダシを加えて、みそ汁にしても美味しいです。

具がたくさん残っている場合は、そのまま活かして豚汁のようにしてもおいしいです。

鍋の残り汁で豚汁

 

炊飯器に投入して炊き込みご飯

残り汁と必要ならば残りの具も炊飯器に投入して炊き込みご飯にしてもおいしいです。

鍋の味や具によって出来上がりが違うので、最適条件は色々試してみてください。

鍋の残り汁で炊き込みご飯

 

豚肉と白菜のミルフィーユ

鍋のメニューとしてもありますが、「豚肉と白菜のミルフィーユ」です。

ポン酢をかけることで、さらにおいしさが増します。

豚肉と白菜のミルフィーユ

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主に九州の調味料「柚子胡椒」を入れるとピリッと辛くなりますが、上品でしまった味になります。