日持ちするパンがあった!日持ちする秘密を大追跡!
長持ちしそうで意外に日持ちしないパン。
一般的なパンの賞味期限は2日~3日と言われています。
ところが、それ以上に日持ちするパンがあったのです!
どんなパンで、どれくらい日持ちするのか追跡しました。
一般的なパンが日持ちしない理由
まずは、一般的なパンの賞味期限を確認してみましょう。
最近のパンは出来るだけ日持ちするように研究されているので、4日~5日にまで伸びているものもあります。
ところが、劇的には伸びません。
その理由とは・・・カビです。
パンは水分を多く内包しています。
パンの35~38%が水分です。
カビやすさを示す数値(水分活性値)は最高が「1」としたら、パンは「0.96」です。
生魚や果物が0.98~0.99なので、かなり高いとわかります。
しかも、パンは冷蔵庫での保存に不向きです。
温度を下げることでカビは生えにくくなるのですが、水分が抜けておいしくなくなってしまいます。
パンを保存する最適な方法は冷凍です。
食べるときは、解凍せずそのまま焼くことでおいしく食べられます。
パンのおいしさを保ちつつ、約1か月程度保存できるのですが、保存の手間がかかります。
手軽に保存できて、長期保存が効き、おいしく食べられるパンが求められていました。
普通のパンと言えばこんな感じ。
⇒ 普通のパンを見る
常温で半年日持ちするパンの出現
一般的なパンが常温で数日しか日持ちしないと言うのに、常温の状態で半年も日持ちするパンがあると言うのは考えにくいです。
ところが、「コモパン」と呼ばれるパンの開発でそれが実現しました。
コモパンとは
見た目は普通のパンです。
包装も一般的なものと変わりません。
クロワッサンやあんパンなど種類も豊富です。
何が違うかと言うと、「生地」や「製法」が違うのですが、最も違うのは「酵母」です。
酵母の名前は「パネトーネ」。
パネトーネとは
北イタリアで100年以上前から引き継がれてきた特別な酵母です。
パネトーネ種の種成分は酵母と植物性乳酸菌なのです。
酵母と乳酸菌が共存するすごくめずらしい複合酵母といいます。
正式名称は「ラクトバチルス・コモエンシス」。略して「コモ」
日本で初めてこの酵母の培養に成功したのです。
パネトーネ種のパンが日持ちする理由
特別な酵母が使われていることは分かったのですが、なぜ日持ちするのでしょうか?
一般的なパンの水分含有量は先にお知らせしたように、35%~38%です。
ところが、パネトーネ種を使ったコモパンの水分含有量は20%とかなり低いのです。
そのためカビが生えにくく賞味期限、消費期限が長くなっています。
常温保存で3年間日持ちするパン
上のコモパンでも常温で約半年日持ちするので、十分かと思いますが、さらに日持ちするパンが存在します。
パンアキモトの「パンの缶詰」です。
パンと日持ちを考えると「水分」と言うのが重要なキーワードとなります。
水分量を減らせばカビにくくなるので、日持ちします。
ところが、乾パンの様にカチカチのパンにしかなりません。
ところが、この「パンの缶詰」は缶詰の中からふっくらしたパンが出てきます。
日本の法律上、缶詰なので賞味期限は3年となっていますが、メーカーによると条件さえ良ければ3年以上日持ちするそうです。
味も色々。
備蓄食としても活用されています。
企業用には回収システムもあり、2年目で回収してあまったパンは被災地などに送ったりしているそうです。
缶に入っているので、日々食べるものと言うよりは若干備蓄の要素が高いかもしれません。
それでも、比較的買いやすい金額だし、おいしいので日常的に食べる方も少なくありません。
なにより珍しいので、子供たちには大人気です(^^